ばいばい、自転車


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はじめに

    僕が四国一周して乗っていた自転車は明日、さよならします。Twitterとかでお話しましたが、もう少し詳しくここで書こうと思います。少しずつ更新しながら進めていきます。

ばいばい、自転車

事故ってしまった

 それは愛媛から高知に向かう途中に起こりました。坂道で少し歩道よりを走ってたら工場から出てきたバイクと出会い頭に事故ってしまいました。その時は膝の打撲と擦り傷だけで済んだのですが、高知に入ってドラッグストアに立ち寄った際に自転車のフレームのつなぎ目に塗装が割れていることに気づきました。買った自転車屋さんに電話したら、フレームがゆがんでしまったということで全損の扱いだということを言われました。要するにもう自転車としては乗ってはいけないということ。冷静に振舞おうとしてもなかなか冷静に判断することは難しく、旅が始まったばかりで中断しなければいけないのかという不安ともうこの自転車には乗れないのかという絶望感に襲われました。

 


 そうはいっても高知県に入ったばかりで、周りには見てもらえそうな自転車屋がなかったので、とりあえず20、30㎞先の町に自転車屋さんがあったのでそこまでとりあえず走ることにしました。その時は詳しく説明を受けていない、というよりも受話器越しではどのくらい壊れているのかなんて伝わるはずもないので、いつ壊れてもおかしくない自転車をこいでいることと何もないとこで自転車がぶっ壊れるのではないかという不安感は正直どうしようもなかったでした。


 無事に町に着いて自転車屋に相談しましたが、まあ芳しい回答は得られるはずがないです。自分もそこは覚悟してたので比較的冷静でした。その時は本当にベターな手段を提案してくれればそれでいいという感じでした。
 そうこうしているうちに日が傾いてきてしまってどうしようと考えて、鉄道で高知市内に入ることに決めました。市内に入ればもっとこの瞬間に自転車での四国一周は達成できなくなります。それは残念かもしれないですが、旅での移動手段を1つに絞ってしまうと自分の首を絞めることになってしまうと考えるようになりました。


 それはさておき、市内でケガの手当てを受けたり、サイクルショップに持ち込んで相談したりしてました。ケガはともかく、問題は自転車なのです。見た目そこまで致命傷ということもなく、ハンドリングやブレーキングなども支障なく使えている状態ですが、店側、つまり整備士側からすれば基本はNG、修復不能という判断を下さざるを得ない状況でした。少し手荒といいますか、二つ返事でダメだとか、旅をあきらめろとかなどと言われ、少し言い合いになりかけた場面もありました。勿論その判断は整備士としては間違っていないけれど、こちらの気持を踏み潰すような言い方を平気でするなという気持で少し怒りを抑えるのがやっとな状態でした。


    そんなこともあって、色々とした経緯を買った自転車屋の主人に相談しました。整備士としては乗ってはいけないというしか言えないけれど、旅先でスケジュールを帰るのが難しいということ、そして比較的状態が悪い訳ではないということという理由で状況を見ながら自己責任なら乗ってもいいという判断を仰いで旅を進めることにしました。

 


    旅を進めることは自転車の終わりが近づくこと
    高知市内から再びスタートした訳ですが、そこから徳島市内までが旅の最難関でした。特に室戸市内から徳島県境までお店や集落が殆どなかったこと、徳島県境から阿南市内まではアップダウンが大きい区間だったこと、これらが旅を進める上で難しい区間でした。だからそこを走っている時は割と本当に何も考えることができず、ただひたすら無事に帰ることを願いながら走っていました。

ばいばい、自転車
 それは愛媛から高知に向かう途中に起こりました。坂道で少し歩道よりを走ってたら工場から出てきたバイクと出会い頭に事故ってしまいました。その時は膝の打撲と擦り傷だけで済んだのですが、高知に入ってドラッグストアに立ち寄った際に自転車のフレームのつなぎ目に塗装が割れていることに気づきました。買った自転車屋さんに電話したら、フレームがゆがんでしまったということで全損の扱いだということを言われました。要するにもう自転車としては乗ってはいけないということ。冷静に振舞おうとしてもなかなか冷静に判断することは難しく、旅が始まったばかりで中断しなければいけないのかという不安ともうこの自転車には乗れないのかという絶望感に襲われました。

 


 そうはいっても高知県に入ったばかりで、周りには見てもらえそうな自転車屋がなかったので、とりあえず20、30㎞先の町に自転車屋さんがあったのでそこまでとりあえず走ることにしました。その時は詳しく説明を受けていない、というよりも受話器越しではどのくらい壊れているのかなんて伝わるはずもないので、いつ壊れてもおかしくない自転車をこいでいることと何もないとこで自転車がぶっ壊れるのではないかという不安感は正直どうしようもなかったでした。


 無事に町に着いて自転車屋に相談しましたが、まあ芳しい回答は得られるはずがないです。自分もそこは覚悟してたので比較的冷静でした。その時は本当にベターな手段を提案してくれればそれでいいという感じでした。
 そうこうしているうちに日が傾いてきてしまってどうしようと考えて、鉄道で高知市内に入ることに決めました。市内に入ればもっとこの瞬間に自転車での四国一周は達成できなくなります。それは残念かもしれないですが、旅での移動手段を1つに絞ってしまうと自分の首を絞めることになってしまうと考えるようになりました。


 それはさておき、市内でケガの手当てを受けたり、サイクルショップに持ち込んで相談したりしてました。ケガはともかく、問題は自転車なのです。見た目そこまで致命傷ということもなく、ハンドリングやブレーキングなども支障なく使えている状態ですが、店側、つまり整備士側からすれば基本はNG、修復不能という判断を下さざるを得ない状況でした。少し手荒といいますか、二つ返事でダメだとか、旅をあきらめろとかなどと言われ、少し言い合いになりかけた場面もありました。勿論その判断は整備士としては間違っていないけれど、こちらの気持を踏み潰すような言い方を平気でするなという気持で少し怒りを抑えるのがやっとな状態でした。


そんなこともあって、色々とした経緯を買った自転車屋の主人に相談しました。整備士としては乗ってはいけないというしか言えないけれど、旅先でスケジュールを帰るのが難しいということ、そして比較的状態が悪い訳ではないということという理由で状況を見ながら自己責任なら乗ってもいいという判断を仰いで旅を進めることにしました。

 


旅を進めることは自転車の終わりが近づくこと


    高知市内から再びスタートした訳ですが、そこから徳島市内までが旅の最難関でした。特に室戸市内から徳島県境までお店や集落が殆どなかったこと、徳島県境から阿南市内まではアップダウンが大きい区間だったこと、これらが旅を進める上で難しい区間でした。だからそこを走っている時は割と本当に何も考えることができず、ただひたすら無事に帰ることを願いながら走っていました。


余裕ができたのは徳島市内に入ってからかな。チェーンの油が切れたので、バイパス沿いの自転車あさひでオイルを買ったときでした。店に入ればカッコいい自転車がズラッと並んでいて少し憧れというか、さいたまに帰ったら欲しいなという気持が生まれました。
その時にハッと思ったこと、それはこの旅が終わればこの自転車はもう走ることはなくなってしまうということでした。その時は薄らとしか思いませんでした。オイルを買って、チェーンに塗って、その場を立ち去りました。


徳島市内から香川へ向けてしばらく走っていると何ヶ所かスクラップ工場を通り過ぎることがありました。そこで並んでたのは役目を終えた自転車ー。それを見て、「旅が終わったら、こいつもスクラップにされちゃうのか」と思ったら何か糸が切れていく感覚に襲われました。


    余裕ができたのは徳島市内に入ってからかな。チェーンの油が切れたので、バイパス沿いの自転車あさひでオイルを買ったときでした。店に入ればカッコいい自転車がズラッと並んでいて少し憧れというか、さいたまに帰ったら欲しいなという気持が生まれました。
    その時にハッと思ったこと、それはこの旅が終わればこの自転車はもう走ることはなくなってしまうということでした。その時は薄らとしか思いませんでした。オイルを買って、チェーンに塗って、その場を立ち去りました。


     徳島市内から香川へ向けてしばらく走っていると何ヶ所かスクラップ工場を通り過ぎることがありました。そこで並んでたのは役目を終えた自転車ー。それを見て、「旅が終わったら、こいつもスクラップにされちゃうのか」と思ったら何か糸が切れていく感覚に襲われました。

     悲しいという感情はさほど湧くことはなかったです。と言うよりも悲しんでたら旅なんて進まないです。だからとにかくその日を無事に終えることしか想うことしかなかったです。もちろん自分の命を自転車に預けているわけですから、尚更悲しんでいる余裕なんてない訳です。